第2期医薬安全性研究会

Japanese Society for Biopharmaceutical Statistics - Since 1979 (1st 1979~2007, 2nd 2007~)

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メールマガジン(2016年12月1日)
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第2期 医薬安全性研究会 メールマガジン No. 53 2016年12月1日
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■ Headline ========================================================
・第2期医薬安全性研究会 総会及び第19回定例会のご報告
・2017年度 第2期医薬安全性研究会 定例会の予定
・第2期医薬安全性研究会 第17回定例会資料の公開のご案内
・第2期医薬安全性研究会会員募集:ホームページで受付中
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■本日のニュース ===================================================
■ 第2期医薬安全性研究会 総会及び第19回定例会のご案内(第2報)

第2期医薬安全性研究会 第19回定例会及び第10回総会のご報告

【アジェンダ】
日時:2016年11月12日(土)10:00-12:00,13:00-17:00
場所:森戸記念館 第2フォーラム, 東京都新宿区神楽坂 4-2-2

13:00-13:30
総会 2015年度事業及び決算報告,2016年度事業計画及び予算承認

13:30-17:00
実データを用いたサルのQT 延長試験における4×4 のラテン方格実験の妥当性
検証                   高橋行雄(Biostat 研究所)

Excel 及びJMP を用いた薬物動態解析-サルテレメトリー試験における
コンパートメントモデルの活用-      半田 淳(日本化薬)

実データに基づいたサルQT 延長試験結果の臨床との比較
  小松竜一(第2 期医薬安全性研究会安全性薬理グループ心電図チーム)

また,同日10:00~12:00には,以下のテーマで基礎セミナーが開催されました.
★じっくり勉強すれば身につく統計入門
 薬物動態の解析       伏見 啓(一般財団法人日本食品分析センター)
 JMPのグラフ作成機能を使いこなそう:経時測定データのケース
               福島慎二(アステラスリサーチテクノロジー)

第19回定例会は,28名の参加(内,会員21名)の下,活発な討議が行われました.
発表テーマがテレメトリー試験に限定されている印象のためか,参加者が前回より
減少しました.来たる第20回定例会は,10周年を記念してより魅力的なテーマを
計画いたしますので,是非ご参加いただきますようお願いいたします..

最初テーマは,日本安全性薬理研究会との共同研究中のサルテレメトリー試験の
4?4ラテン方格の分析感度と統計解析についてです.非臨床テレメトリー試験は
様々な制限から通常4頭で行われ,その分析感度が気になります.そこで,各薬剤の
血中濃度の推移,動物固有の変動及び給餌による影響を考慮し,0.5-4 hにおける
0.5h毎の中央値の平均値を要約統計量とし,動物を変量効果,時期・用量群を
固定効果する混合効果モデル(REML法)で媒体群との差の90%信頼区間(LSD法)
を求めました.今回使用したすべての陽性対照で,95%片側信頼区間の下限において
約7msの延長を検出できたことから,「95%片側信頼区間の上限が10msを下回る」
=「QT延長の平均がおおよそ5msを超えない」というICH E14のヒトでの陰性の判定
基準を明らかに上回る高い分析感度を有すると推定されました.なお,分析感度の
検討にヒトでの判定基準を用いましたが,サルにおける判定基準として用いることの
妥当性については別途検討が必要です.
また,現在各社で実施しているDunnett法などの標準的な手順は,今回のデータでは
有意差が示されない場合があり,今回示したような試験デザインを考慮した統計
解析の重要性が示されました.

第2のテーマはサルテレメトリー試験の薬物動態解析についてです.ヒトへの外挿
には血中濃度を介して影響を比較することが重要で,精度の高い評価には反応測定と
同一時点かつ多時点の血中濃度を用いたER解析が望まれます.しかし,動物試験では
心電図採取とは別に6-7時点程度の採血しか実施できない場合が多いという制約が
あります.そこで,投与群で共通するパラメータを利用したコンパートメント
モデルを当てはめ,各動物の血中濃度を経時的に推定しました.
コンパートメントモデルの当てはめは,ExcelのソルバーやJMPのモデル化の非線形
回帰で実施できますが,初期値によって結果が変動します.発表では,血中濃度を
対数変換したグラフを用いたコンパートメントモデルや共通パラメータの予測や,
消失相を推定するためにグラフの直線部分に後半から順次回帰式を当てはめる残渣法
(皮むき法,グラフ法)についてExcelでの解析手順が示され,経口1コンパート
メントモデルで消失相の傾きを共通とした解析が妥当と提案されました.今後,
個別にER解析を行った場合の妥当性などさらなる検討が予定されています.

最後のテーマはサルテレメトリー試験でのQT 延長の結果の人間への外挿について
です.
臨床では,第Ⅰ相試験にQT評価を取り入れたIntensive PⅠ試験が注目され,ヒトでの
リスクが明確になっている陽性対照剤5剤と陰性対照剤1剤での試験結果が公表されて
います.今回の共同研究の結果では,陽性対照剤については,いずれも薬効量付近で
傾きに正の関係性があり,信頼区間上限が10msを超え,Cmax相当時点では信頼区間
下限が0を上回るQT 延長が検出できました.また,陰性対照剤では延長は認められ
なかったことから,ヒト臨床試験と同様にQT延長を評価することができることが示され
ました.なお,血中濃度については同時性や測定頻度でヒトと同様に実施できない
問題があり,ER解析でも線形性以外のモデル解析の可能性などの検討課題が出され
ました.今後は QT延長が催不整脈性については不完全なマーカーであることから,
T波性状解析などの指標について更に検討することが予定されています.

定例会に先だって開催された総会におきまして,2015年度事業及び決算報告が行われ,
2016年度事業計画及び予算が承認されました.またホームページの改修についても
報告されました.
なお,総会及び決算などの資料につきましては会員ページ内のアーカイブスにて公開
されますので,ご確認ください.

関連セミナーの「じっくり勉強すれば身につく統計入門」には,21名の参加(内会員
17名)を頂きました.定例会の発表と関連して薬物動態解析の基本とデータ分析ソフト
ウェアJMPRについて2人の演者から解説が行われました.なお,使用したスライドに
つきましては過去の発表も含めサイエンティスト社のホームページから入手可能です
ので,理解を深めるために活用ください.

http://www.scientist-press.com/12_280.html

また,定例会後には別会場で懇親会が開催され,今回のテーマを話題に活発な交流を
図る事ができました.定例会では聞けなかった疑問の解決も出来るかもしれませんので
是非ふるって参加していただければと思っております.

今後も,更に魅力ある企画を準備してゆきますので,実務で統計に関する問題に直面
していたり,疑問をもっておられる方々の定例会への参加を期待しております.

なお,今回の定例会の内容につきましては,会員の方は会員ページのアーカイブスの
事前公開資料で確認することができます.

また,過去の定例会の発表および討議内容などをホームページで公開しており,
第1-6回及び第18回定例会以降の分も,ダウンロードできるように作業を進めており
ます.

■ 2017年度 第2期医薬安全性研究会 定例会の予定

2017年度に開催を予定している定例会は,以下の予定となります。

第20回定例会:2017年6月10日(土)
総会及び第21回定例会:2017年11月18日(土)

会場は,森戸記念館 1F第2フォーラムです。

■ 第2期医薬安全性研究会 第17回定例会資料の公開のご案内

 定例会での発表内容につきましては,公開資料を作成し,ホームページにて
ダウンロードできるようすることをお約束しておりました.
新たに第17回定例会分につきまして,以下のとおり公開いたしましたので,
お知らせいたします.
ダウンロードは自由ですので,ご活用ください.

ダウンロード先:第2期医薬安全性研究会ホームページ
 -アーカイブス
  -医薬安全研定例会資料(https://biostat.jp/archive_teireikai_2.php)
   発表単位でPDFファイルとして登録

内容:一般的な学術文献スタイルに合わせて,表紙に表題,発表者,要約,
キーワード,目次を入れました.
本文は,発表スライドに発表者の解説文を加え,参考資料を追加してあります.

 単なるパワーポイントスライドでは十分に理解できない点について,発表者と
編集担当者で詳細に検討して作成しておりますので,定例会に参加できなかった
方々にとっても理解しやすい資料になっていると思います.
 ご興味をもたれた方だけでなく,会社や研究機関などで仲間とともに勉強する
際の資料としてもご活用いただければ幸いです.
 なお,本資料の著作権は本研究会が保有しております
(https://biostat.jp/copyright.php).

■ 第2期医薬安全性研究会会員募集:ホームページで受付中

医薬安全性研究会は,会員相互の「知りたい」,「知らせたい」という
熱意によって活発な活動を行っておりましたが,事務局長の死去に伴い
2007年3月10日の第110回定例会をもって終了しました.
第2期医薬安全性研究会は同年3月6日に組織を立ち上げ,その後年2回の
定例会を積み重ねております.また,その間の成果については,定例会資料の
公開や拡大勉強会などを通してフィードバックを行っております.活動内容に
つきましては,ホームページで確認できますので,この機会に,是非とも会員
として参加し,更に盛り上げてくださいます事を期待しております.

入会手続きは,ホームページの入会方法のページから簡単に行えます.

 ホームページ  https://biostat.jp
 入会案内ページ https://biostat.jp/join_process.php

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第2期医薬安全性研究会
●担当 山田 雅之
E-mail toiawase@biostat.jp
Presentation URL http://biostat.jp/
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2016/12/01 09:57:01