第2期医薬安全性研究会

Japanese Society for Biopharmaceutical Statistics - Since 1979 (1st 1979~2007, 2nd 2007~)

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メールマガジン(2017年7月19日)
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第2期 医薬安全性研究会 メールマガジン No. 55 2017年7月19日
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■ Headline ========================================================
・第2期医薬安全性研究会 第20回記念定例会のご報告
・2017年度 第2期医薬安全性研究会 定例会の予定
・第2期医薬安全性研究会会員募集:ホームページで受付中
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■本日のニュース ===================================================
■ 第2期医薬安全性研究会 第20回記念定例会のご報告

【アジェンダ】
日時:2017年06月10日(土)10:30-12:00,13:00-17:00
場所:森戸記念館 第2フォーラム, 東京都新宿区神楽坂 4-2-2

10:30-12:00
特別講演 多重比較の基礎       浜田 知久馬先生(東京理科大学)
13:00-17:00
多重比較を正しく使うために-Dunnett 型多重比較を事例として-
1.同一動物に複数の処置をした場合   福島 慎二(安全性薬理グループ)
2.投与前値がある場合    橘田 久美子(シミックファーマサイエンス)
3.正規分布などの特定の分布が仮定できない場合   久力 洋(中外製薬)
4.統計解析ソフトウェアでの対応状況     橋本 敏夫(田辺三菱製薬)
5.まとめ及び講評              松田 眞一先生(南山大学)

第20回記念定例会は,55名の参加(内,会員30名)の下,活発な討議が行われ
ました.
「多重比較」は,旧医薬安全性研究会成立以来折に触れて取り上げられ,第10回
記念定例会でも特集しました.しかし,その適用についてはまだまだ問題が
残っていることから,第2 期 医薬安全性研究会発足から10 周年の本記念定例
会にふさわしいテーマとして,新たな視点で多重比較の基礎と今まで対象に
なっていなかった分野を取り上げました.今回は,,内容が充実していたた
めか,今までで3番目に多い出席者を迎え,現在でも本テーマへのニーズが
高いことを痛感しました.

午前の特別講演「多重比較の基礎」では,話題の映画で野獣が絶世の美女と
結婚する方法を例に,多重性の発生や対処法,パラとノンパラ,論文の記述上
の問題点,質の改善への提案など盛りだくさんの内容について解説されました.
本講演は,時期を得たわかりやすい説明と多くの事例が盛り込まれており,
公開資料として広く利用していただけるよう,準備を進めております.

午後の「多重比較を正しく使うために」では,教科書的な多重比較の枠組み
では対応できない事例の中でどのように多重比較を行うか,よく使われる統計
解析ソフトウェアが対応しているのかについて,Dunnett 型多重比較を事例と
して発表されました.

同一動物に複数の処置をした場合では,乱塊法やラテン方格型の試験でのDunnett
検定についてExcelでの解析手順,一元配置で解析した場合との違いや試験の
デザインに基づいた解析の利点について解説されました.質疑応答では,状況
を拡大した経時的なデータの場合などについて,浜田先生などから回答されま
した.

投与前値がある場合では,共分散分析の後の多重比較についてExcelでt統計量を
算出する手順が示され,JMPと一致することが確認されました.しかし,棄却
限界値やp値は通常のDunnett検定とは違った枠組みで算出する必要があり,
実際に解析する場合は対応した統計解析ソフトウェアを利用することが推奨
されました.

正規分布などの特定の分布が仮定できない場合では,ノンパラメトリック検定が
用いられます.今回,ノンパラメトリック検定の歴史,手法が説明され,有意
差がつく最小のサンプルサイズ,多重比較における順位の付け方による結果の
違いなどの実施上の注意点が解説されました.また,ノンパラ検定は分布を仮
定した検定より検出力が劣るため,得られたデータだけでなく,過去の試験結
果なども含めて母集団の分布を推定する上で役に立つJMPの分布の当てはめ機能
が紹介されました.

統計解析ソフトウェアでの対応状況では,EXSUS,JMPといったSAS系のソフトで
は今回の状況に対して多重比較が可能(またはバージョンアップで対応)でしたが,
薬理研究者などが愛用しているPRISMや臨床系のEZRでは多元配置型の多重比較
までは十分にカバーされていないことが示されました.また,PRISMでは各群の
例数が異なる場合に,他の統計解析ソフトウェアと異なる挙動を示すことが報告
されました.
試験目的に合致しない解析方法ではせっかくの統計学的有意差が見過ごされます
ので,目的にあったソフトウェアを使用することが重要です.

まとめ及び講評では,多重比較法の最近の状況,ノンパラ多重比較でのSeparaete
rankingの推奨,投与前値がある場合のDunnett検定の棄却限界値の問題点につ
いて簡単な解説が行われ,多重比較の正しい理解と適切な利用を心がけてもら
いたいと結ばれました.

定例会後には別会場で懇親会が開催され,今回のテーマを話題に活発な交流を
図る事ができました.定例会では聞けなかった疑問の解決も出来るかもしれま
せんので是非ふるって参加していただければと思っております.

今後も,更に魅力ある企画を準備してゆきますので,実務で統計に関する問題
に直面していたり,疑問をもっておられる方々の定例会への参加を期待して
おります.

なお,今回の定例会の内容につきましては,会員の方は会員ページのアーカイ
ブスの事前公開資料で確認することができます.

また,過去の定例会の発表および討議内容などをホームページで公開しており,
第1-6回及び第18回定例会以降の分も,ダウンロードできるように作業を進めて
おります.

■ 2017年度 第2期医薬安全性研究会 定例会の予定

2017年度に開催を予定している,第21回定例会は,以下の予定となります.

第21回定例会   2017年11月18日(土)

会場は,東京理科大学 森戸記念館です.

■ 第2期医薬安全性研究会会員募集:ホームページで受付中

医薬安全性研究会は,会員相互の「知りたい」,「知らせたい」という
熱意によって活発な活動を行っておりましたが,事務局長の死去に伴い
2007年3月10日の第110回定例会をもって終了しました.
第2期医薬安全性研究会は同年3月6日に組織を立ち上げ,その後年2回の
定例会を積み重ねております.また,その間の成果については,定例会資料の
公開や拡大勉強会などを通してフィードバックを行っております.活動内容に
つきましては,ホームページで確認できますので,この機会に,是非とも会員
として参加し,更に盛り上げてくださいます事を期待しております.

入会手続きは,ホームページの入会方法のページから簡単に行えます.

 ホームページ  https://biostat.jp
 入会案内ページ https://biostat.jp/join_process.php

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第2期医薬安全性研究会
●担当 山田 雅之
E-mail toiawase@biostat.jp
Presentation URL http://biostat.jp/
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2017/07/19 13:47:14