第2期医薬安全性研究会

Japanese Society for Biopharmaceutical Statistics - Since 1979 (1st 1979~2007, 2nd 2007~)

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メールマガジン(2018年12月27日)
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第2期 医薬安全性研究会 メールマガジン No. 61 2018年12月27日
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■ Headline ========================================================
・第2期医薬安全性研究会 総会及び第23回定例会のご報告
・第2期医薬安全性研究会 第20回定例会資料の公開のご案内
・第2期医薬安全性研究会会員募集:ホームページで受付中
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■本日のニュース ===================================================
第2期医薬安全性研究会 総会及び第23回定例会のご報告

【アジェンダ】
日時:2018年11月17日(土)10:00-12:00,13:00-17:00
場所:東京医科歯科大学 M&Dタワー2階講義室1, 東京都文京区湯島1-5-45

13:00-13:30
第12回総会 2017年度予算書の誤記載,2017年度事業及び決算報告,2018年度事業
計画及び予算承認
13:30-17:00
第23回定例会
1.OECD ”Ecotoxicityデータの統計解析に関する最近のアプローチ:適用に
ついてのガイダンス“の紹介  半田 淳(Biostat研究所)
2.バックグラウンドデータの解析-製薬協で集積された一般毒性試験データ
を用いて-  高橋行雄(Biostat研究所)
3.最大対比法の活用の過去・現在・未来
 最大対比法の過去・現在 山田雅之(薬理統計グループ)
 最大対比法の活用のすすめ 中西展大(田辺三菱製薬)

また,同日10:00~12:00には,以下のテーマで基礎セミナーが開催されました.
★じっくり勉強すれば身につく統計入門
・実験で得られたデータはどのような分布に従っているのか-EXCELを使った
分布のあてはめ,AIC,AICcとは?どう利用するの?
    福島慎二,半田 淳(薬理統計グループ)

第12回総会では,2017年度予算書の誤記載が報告され,2018年度決算書で
対応されていること,2018年度決算書と活動内容及び2019年度予算書および
事業計画について監査が終了したことが報告され,予算及び事業計画について
承認されました.

第23回定例会は,24名の参加(内,会員17名)の下,活発な討議が行われました.
今回は,毒性試験関係の演題が集まりました。

始めの演題は,2006年に提示されたOECD生態毒性データ解析ガイダンスの紹介と
「非臨床試験データ統計解析グループ」発足の提案でした.本ガイダンスは,
生態毒性データの統計解析関する最近のアプローチとして,かなり以前から
学術界全般において広がっている,統計的有意性に基づく議論を追放すべきで
あるという流れを受け,統計学的有意性に重点を置いた仮説検定手法以外に,
用量反応モデル手法,生物学を根拠にした手法を取り上げて具体的な手法に
ついて解説されています.その内容の一部は2013年の「OECD魚初期生活段階毒性
試験 無毒性量決定に向けた統計ガイドライン」に反映され,「臨床評価」誌に
解説が掲載されていますが,全体についてはまだ日本語による解説資料はあり
ません.今回の発表では全体像の紹介だけで詳細については触れられませんで
したが,本ガイダンスが一般的な統計解析のテキストと違って実際の試験を考慮
されていること,日本でこのような形での教育資料は見かけないことから,本
ガイダンスを基に毒性・薬効試験の統計解析について実際に即した教育資料を
作成する「非臨床試験データ統計解析グループ」の設立が提案されました.
グループ活動の内容については,今後具体的にまとめ,ホームページなどを
通じて参加を募ることになりました.

2つ目の演題は,バックグラウンドデータを活用するための解析手順と評価方法に
ついてでした.
活用方法については,旧医薬安全性研究会でも第72回定例会(1997年)で特集されて
おり,「毒性試験講座」にも解説がありますが,実際の個別データを入手して
各測定・検査項目の特性について検討することは難しいため,具体的な報告は
少なく,結果も平均と標準偏差の報告にとどまっているのが現状です.
本発表では,製薬協で収集したラットの反復毒性試験データを用いて,各測定
項目の特徴が報告されました.19試験の対照群のASTについての分析で,試験
間のSDが大きく,試験間の管理が必要なことがわかりました.データが得られて
いる血液検査および臓器重量の対照群のみでみると,最もモデルのあてはまりが
よかったのは対数正規分布で,次いでワイブル分布,正規分布の順で,分布の裾が
右に引いた(高値側に値がある)場合は対数正規分布,左に引いた(低値側に値が
ある)場合はワイブル分布をあてはまりやすいことが示されました.

最後の演題は,非臨床試験ではあまり使われていない最大対比法についてでした.
故浜田知久馬教授は博士論文で毒性研究者の判断と比較してその利点を明らかに
されており,旧医薬安全性研究会でも取り上げられ,最近では臨床試験でも使用
されています.複数の群間比較に対する多重比較法はいくつもありますが,本手法の
特徴は対比を利用して反応パターンを考慮した解析ができる点にあります.対比を
適切に設定することでDunnett検定など多くの多重比較法と同等の解析が可能であり,
不等例数,共分散による調整等拡張性が高い,ワンストップな手法であると解説
されました.また,近年用量反応関係の反応曲線の選択に提案されている,最大
対比法(MCP)ステップのあとにモデリング(mod)を付け加えたMCP-MOD法についても
解説され,この方法では検定ベースと推定ベースの議論が交錯することになるため,
どの用量からプラトーになるか,あるいは無毒性量はどこかが知りたいのか,
あるいはモデルを特定してパラメータを求め,ある投与量に対する反応を推定
したいのか,目的をはっきりさせて最大対比法とモデリングを使い分ければ十分
ではとコメントされました.

今回の定例会は,講演の内容も最近は研究者が少なくなっている毒性試験に関係
していたことからか参加者が少なくなってしました.しかし,実際の発表では
質問や解説もふんだんに行われ,参加された方にとって有益な内容であったと
感じました.このような反応を活かせるようなテーマの設定や開催案内の方法
などを検討し,魅力ある定例会を企画していきたいと考えております.

午前中に行われた関連セミナーの「じっくり勉強すれば身につく統計入門」には,
23名の方が参加(内会員15名)されました.実験などで得られたデータがどの
ような分布をするのかは,位置や形状のパラメータから求められる尤度という
指標で比較できます.Excelを使って,データを変換することなく正規分布と
対数正規分布の適合性を比較するために,直接各分布のパラメータを推定し尤度を
求める手順について解説されました.また,尤度でデータの分布への適合性は
判断すると,分布を規定するパラメータの数が多いほどよくなりますが,パラ
メータの推定に用いたデータに対して最適化しているだけで真の分布はもっと
少ないパラメータで規定できるかもしれません.データ数とパラメータ数を考慮
してどの分布が最も適合性が高いかを示す指標であるAIC,および少数例の場合を
考慮したAICc について,その原理と計算方法が解説されました.なお,使用した
スライドにつきましては過去の発表も含めサイエンティスト社のホームページから
入手可能ですので,理解を深めるために活用ください
(http://www.scientist-press.com/12_280.html).

また,定例会後には別会場で懇親会が開催され,今回のテーマを話題に活発な
交流を図る事ができました.定例会では聞けなかった疑問の解決も出来るかも
しれませんので是非ふるって参加していただければと思っております.

今後も,更に魅力ある企画を準備してゆきますので,実務で統計に関する問題に
直面していたり,疑問をもっておられる方々の定例会への参加を期待しております.

なお,今回の定例会の内容につきましては,会員の方は会員ページのアーカイブスの
事前公開資料で確認することができます.

また,過去の定例会の発表および討議内容などをホームページで公開しており,
未公開の分も,ダウンロードできるように作業を進めております.

■ 第2期医薬安全性研究会 第18回定例会資料の公開のご案内

 定例会での発表内容につきましては,公開資料を作成し,ホームページにて
ダウンロードできるようすることをお約束しておりました.
新たに第20回定例会分につきまして,以下のとおり公開いたしておりますので,
お知らせいたします.
ダウンロードは自由ですので,ご活用ください.

ダウンロード先:第2期医薬安全性研究会ホームページ
 -アーカイブス
  -医薬安全研定例会資料(https://biostat.jp/archive_teireikai_2.php)
   発表単位でPDFファイルとして登録

内容:一般的な学術文献スタイルに合わせて,表紙に表題,発表者,要約,
キーワード,目次を入れました.
本文は,発表スライドに発表者の解説文を加え,参考資料を追加してあります.

 単なるパワーポイントスライドでは十分に理解できない点について,発表者と
編集担当者で詳細に検討して作成しておりますので,定例会に参加できなかった
方々にとっても理解しやすい資料になっていると思います.
 ご興味をもたれた方だけでなく,会社や研究機関などで仲間とともに勉強する
際の資料としてもご活用いただければ幸いです.
 なお,本資料の著作権は本研究会が保有しております
(https://biostat.jp/copyright.php).

■ 第2期医薬安全性研究会会員募集:ホームページで受付中

医薬安全性研究会は,会員相互の「知りたい」,「知らせたい」という
熱意によって活発な活動を行っておりましたが,事務局長の死去に伴い
2007年3月10日の第110回定例会をもって終了しました.
第2期医薬安全性研究会は同年3月6日に組織を立ち上げ,その後年2回の
定例会を積み重ねております.また,その間の成果については,定例会資料の
公開や拡大勉強会などを通してフィードバックを行っております.活動内容に
つきましては,ホームページで確認できますので,この機会に,是非とも会員
として参加し,更に盛り上げてくださいます事を期待しております.

入会手続きは,ホームページの入会方法のページから簡単に行えます.

 ホームページ  https://biostat.jp
 入会案内ページ https://biostat.jp/join_process.php

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第2期医薬安全性研究会
●担当 山田 雅之
E-mail toiawase@biostat.jp
Presentation URL http://biostat.jp/
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2018/12/27 09:48:02