第2期医薬安全性研究会

Japanese Society for Biopharmaceutical Statistics - Since 1979 (1st 1979~2007, 2nd 2007~)

第2期医薬安全性研究会について

本研究会は、医薬品や医療機器の開発に関する様々なデータの解析にまつわる問題について、インターネットを活用し、統計の専門家と現場の実務家がそれぞれの立場から考えるところを忌憚無く討議しあい、現場に即した解決策を確立すると共に、その結果をフィードバックすることを目的としております。

活動はテーマ別のグループを立ち上げ、その中に具体的な問題についてのワーキングチームを作って、頭を突き合わせて討議していきます。

成果は、定例会で発表して様々な方のご批判を仰ぎ、更には関係する学会誌などに報告すると共に、セミナーや勉強会を開催し、医療関係者にフィードバックしていくことを計画しております。

医薬品等開発の現場で、統計に関する問題を抱えておられる実務家の方、具体的なデータと研究テーマを模索されている統計研究者の方、今までの経験を若手に伝えたいと考えておられる専門家の方、皆様のご参加をお待ち致しております。

会員サービス:会員は以下のサービスを受ける事ができます

定例会資料事前入手、会員向けニュースレター配信、グループメーリングリストへの参加、グループ活動資料の共有、総会資料・会員一覧・決算予算の閲覧、新規テーマの提案とグループの立ち上げ


会員数:  一般会員 61 、 特別会員 1 、 賛助会員(法人) 1 、     計 63      (2021年4月17日 現在)

WHAT'S NEW //

  • 2020年12月03日 「メールマガジン(2020年12月3日)」を発行しました。
  • 2020年11月11日 「メールマガジン(2020年11月11日)」を発行しました。
  • 2020年10月20日 「メールマガジン(2020年10月20日)」を発行しました。
  • 2020年09月28日 「メールマガジン(2020年9月28日)」を発行しました。
  • 2020年04月14日 「メールマガジン(2020年4月14日)」を発行しました。
*ニュースレターは会員への連絡メールです。

TOPICS //

第2期医薬安全性研究会 第26回定例会及び第14回総会のご報告new

【アジェンダ】
日時:2020年11月14日(土)13:00-17:20
場所:ZoomによるWEB会議

13:00-13:30 第14回総会 

2019年度事業及び決算報告,2020年度事業計画及び予算承認

13:30-17:30 第26回定例会

1. 交互作用がある場合の共分散分析の取り扱い
 共変量を含む解析の考え方             高橋 行雄(BioStat 研究所)
 EXCEL 分析ツールの回帰分析をもちいた共分散分析と推定値の差の検定
 -デザイン行列とパラメータの共分散行列による解析- 半田 淳(BioStat 研究所)
 投与前値を考慮した解析-薬理効果に交互作用がある場合-に対する回答
                           山田 雅之(キッセイ薬品)

2. 例数の不均衡や不等分散等が実質有意水準に与える影響の視覚的評価
 -小標本 2 群間比較の場合-       福島 慎二,斎藤 和宏(タクミ IT)

第26回定例会は,33名の参加(内,会員15名)の下,活発な討議が行われました.

はじめのテーマ「交互作用がある場合の共分散分析の取り扱い」は,第9回定例会の
「投与前値を考慮した解析-薬理効果に交互作用がある場合-」を発展させたものです.
その時取り上げられていた「チョコレートの種類による血圧降下の違い」の論文回答案が
第15回定例会で提示されましたが,結論は出ていませんでした.
最初に「共変量を含む解析の考え方」で,共変量という視点から,様々な事例での解析の
考え方が提示されました.共変量は,もともと目的変数とは独立で処置の影響を受けない
変数を想定していますが,投与前値や体重などは処置の影響を受けるため,「毒性・薬効
データの統計解析」(ピンク本)の「§3.2 臓器重量の解析における体重データの利用」で
示された 6 通りの場合についての決定樹をもとに,共分散分析とその他の解析の使い分けを
復習しました.ついで様々なタイプの共変量について交互作用がある場合や傾きが平行か
疑問な場合などについての解析例と考え方が解説されました.最後に共分散分析に対する
限定条件を満たさない場合の解析方法について,適用条件を明確にした定式化が望まれる
とまとめられました.

次の「EXCEL 分析ツールの回帰分析をもちいた共分散分析と推定値の差の検定」では,
交互作用のある場合の共分散分析を考えるための準備として,医薬品開発のための統計解析」
(グリーン本)をもとに共分散分析の復習と追加解析について解説されました.
グリーン本で使われているダミー変数に対して,重回帰や共分散分析などで活用される
デザイン行列はどのようなもので,どう使うのかが説明され,グリーン本の§4.1の
会社間の年齢と年収のデータについて,ExcelのLINEST関数の代わりに,分散分析表や
パラメータの推定値とその95%信頼区間などの表が簡単に出力できる分析ツールの分散
分析を使い,説明変数と共変量の交互作用をデザイン行列で作成する方法および交互作用
(回帰直線の傾きの違い)の検定,デザイン行列とExcelの行列関数を利用して
パラメータの分散共分散行列を作成し,ある年齢に対する各社の年収の推定値と
信頼区間や群間の差のt検定を実施する手順が解説されました.また,JMPやSASの出力で
使われている最小2乗平均とは,年齢の全平均に対して共分散分析で得られる各社の
年収の推定値であることが解説されました.

最後に,第9回定例会の事例の解析についての回答として,初めに論文の概要が改めて
示されました.薬理効果に交互作用が認められる場合の投与前値を考慮した解析として,
共分散分析を適用した場合のJMP,EXCEL及びSASでの具体的な実施方法と結果を評価する
うえでの留意点が示されました.JMPでは,「モデルのあてはめ」を使って,投与前値を
共変量とした切片と傾きの異なる回帰直線を分析し,「予測プロファイル」で群間を
視覚的に判断する方法や「最小2 乗平均の対比」を使って任意の投与前値に対する2群の
差の検定を実施する手順が解説されました,EXCELでは,分析ツールの回帰分析を用いて,
デザイン行列を利用した2群の回帰直線の差の回帰直線を推定し,さらにこの回帰直線の
95%信頼区間を構築するための数学的解説がされ,2群の差の95%信頼区間の上限が0と
なる投与前値を推定することでどこから2群間の有意な差が認められるかが示されました.
SASでは,GLM プロシジャを使った解析について,プログラムと解析結果が示され,
JMPとのダミー変数の違いによるパラメータの推定結果の乖離について解説されました.
今回の事例では,交互作用が認められるが,傾きの異なる回帰直線とその信頼区間を同時
推定することで,どの点から有意差が認められるかという,2群間の検定とは違った形の
解析結果が得られることが示され,今後,実験結果を解釈する際の新たなポイントとなる
ことが期待されます.

次のテーマ「例数の不均衡や不等分散等が実質有意水準に与える影響の視覚的評価」では,
実質有意水準が少数例の連続尺度データの2 群間比較において,種々の検定手法が例数や
分散の不均衡などによって連続的にどの様に変化するかが示されました.連続尺度データ
での例数の不均衡,不等分散あるいは分布の歪みによる種々の検定手法の実質有意水準
への影響について,少数例(3~20例)について標準偏差および歪度が異なる場合を
正規分布,右に裾を引く対数正規分布および歪度も異なるガンマ分布でシミュレーション
され,結果を視覚的に把握できるようヒートマップで示されました.この結果から,
多くの手法において例数は等しくすることが良いこと,また,不等分散の場合に順位に
変換したノンパラメトリック検定を採用しても実質有意水準のインフレが完全には
避けられず,多くの状況でWelch検定のほうが適していると解説されました.ただ,
外れ値の存在や母集団分布が不明であるといった現実の状況に,今回の結果を直ちに
そのままあてはめて良いかどうかは,芳賀敏郎先生が言う「固有技術」も踏まえた慎重な
判断が必要です.なお,参加者から少数例で母集団の性質に関する精度の高い推定が
困難な場合に,各検定手法の違いを理解する手助けになる,統計相談の際の説明に活用
できるという意見がありました.

定例会に先立って開催された第14回総会におきまして,2019年度決算書と活動についての
報告と監査結果が公表され,2020年度予算書および事業計画についての説明と承認が
行われました.なお,総会及び決算などの資料につきましては会員ページ内の
アーカイブスにて公開されますので,ご確認ください.また,定例会後には引き続き
Zoomでの懇親会が開催され,今回のテーマを話題に活発な交流を図る事ができました.
懇親会では定例会で聞けなかった疑問も気軽に質問できますので是非ふるって参加して
いただければと思っております.

今後も,更に魅力ある企画を準備してゆきますので,実務で統計に関する問題に直面して
いたり,疑問をもっておられる方々の定例会への参加を期待しております.

また,過去の定例会の発表および討議内容などをホームページで公開しており,未公開の
分も,ダウンロードできるように作業を進めております.


(2020/12/03更新)

緊急公開 第6回定例会 マスクのEBMに関する資料公開のご案内new
2010年に行われた第6回定例会で,「マスク着用にインフルエンザ予防のエビデンスは
あるか? -EBM による検討-」という演題でドラマが開催されました。
昨今のCOVID-19の関係で,このドラマのもととなった千葉科学大学の瀧澤氏の論文が
Internetで話題となっております。
本ドラマのシナリオを緊急公開することといたしましたので,お知らせいたします。

ダウンロードは自由ですので,ご活用ください.

ダウンロード先:第2期医薬安全性研究会ホームページ
 -アーカイブス
  -医薬安全研定例会資料(https://biostat.jp/archive_teireikai_2.php)
   発表単位でPDFファイルとして登録

内容:一般的な学術文献スタイルに合わせて,表紙に表題,発表者,要約,
キーワード,目次を入れました.
本文は,発表スライドに発表者の解説文を加え,参考資料を追加してあります.

単なるパワーポイントスライドでは十分に理解できない点について,発表者と
編集担当者で詳細に検討して作成しておりますので,定例会に参加できなかった
方々にとっても理解しやすい資料になっていると思います.
ご興味をもたれた方だけでなく,会社や研究機関などで仲間とともに勉強する
際の資料としてもご活用いただければ幸いです.
なお,本資料の著作権は本研究会が保有しております
(https://biostat.jp/copyright.php).
(2020/09/28更新)

第2期医薬安全性研究会 第23回~第25回定例会資料の公開のご案内new
定例会での発表内容につきましては,公開資料を作成し,ホームページにて
ダウンロードできるようすることをお約束しておりました.
新たに第23回~第25回定例会分につきまして,以下のとおり公開いたし
ましたので,お知らせいたします.
ダウンロードは自由ですので,ご活用ください.

ダウンロード先:第2期医薬安全性研究会ホームページ
 -アーカイブス
  -医薬安全研定例会資料(https://biostat.jp/archive_teireikai_2.php)
   発表単位でPDFファイルとして登録

内容:一般的な学術文献スタイルに合わせて,表紙に表題,発表者,要約,
キーワード,目次を入れました.
本文は,発表スライドに発表者の解説文を加え,参考資料を追加してあります.

単なるパワーポイントスライドでは十分に理解できない点について,発表者と
編集担当者で詳細に検討して作成しておりますので,定例会に参加できなかった
方々にとっても理解しやすい資料になっていると思います.
ご興味をもたれた方だけでなく,会社や研究機関などで仲間とともに勉強する
際の資料としてもご活用いただければ幸いです.
なお,本資料の著作権は本研究会が保有しております
(https://biostat.jp/copyright.php).

(2020/09/28更新)

関連セミナー 資料公開先の変更について
定例会の午前中に開催しております,基礎セミナー 「じっくり勉強すれば身につく統計入門」の
資料公開先が変更されております。

以下のURLから資料を入手可能です。

関連セミナー資料

(2020/04/14更新)