第2期医薬安全性研究会

Japanese Society for Biopharmaceutical Statistics - Since 1979 (1st 1979~2007, 2nd 2007~)

第2期医薬安全性研究会について

本研究会は、医薬品や医療機器の開発に関する様々なデータの解析にまつわる問題について、インターネットを活用し、統計の専門家と現場の実務家がそれぞれの立場から考えるところを忌憚無く討議しあい、現場に即した解決策を確立すると共に、その結果をフィードバックすることを目的としております。

活動はテーマ別のグループを立ち上げ、その中に具体的な問題についてのワーキングチームを作って、頭を突き合わせて討議していきます。

成果は、定例会で発表して様々な方のご批判を仰ぎ、更には関係する学会誌などに報告すると共に、セミナーや勉強会を開催し、医療関係者にフィードバックしていくことを計画しております。

医薬品等開発の現場で、統計に関する問題を抱えておられる実務家の方、具体的なデータと研究テーマを模索されている統計研究者の方、今までの経験を若手に伝えたいと考えておられる専門家の方、皆様のご参加をお待ち致しております。

会員サービス:会員は以下のサービスを受ける事ができます

定例会資料事前入手、会員向けニュースレター配信、グループメーリングリストへの参加、グループ活動資料の共有、総会資料・会員一覧・決算予算の閲覧、新規テーマの提案とグループの立ち上げ


会員数: 一般 123 名、特別 2 名   計 125 名   (2016年8月27日 現在)

WHAT'S NEW //

  • 2016年06月24日 「メールマガジン(2016年6月24日)」を発行しました。
  • 2016年06月23日 「メールマガジン(2016年6月23日)」を発行しました。
  • 2016年06月17日 「第2期医薬安全性研究会ニュースレターNo.47 2016年6月17日」を発行しました。
  • 2016年06月17日 「メールマガジン(2016年6月17日)」を発行しました。
  • 2016年06月01日 「第2期 医薬安全性研究会 ニュースレター No. 46」を発行しました。
*ニュースレターは会員への連絡メールです。

TOPICS //

第2期医薬安全性研究会 第18回定例会のご報告new
【アジェンダ】
日時:2016年06月04日(土)10:00-12:00,13:00-17:00
場所:森戸記念館 第2フォーラム, 東京都新宿区神楽坂 4-2-2

13:00-17:00
定量下限未満を含むデータの要約統計量と各種の統計解析
 秋山 功(ビー・エム・エル) 富山茂巳(クレハ) 
 高橋行雄(Biostat 研究所)
テレメトリーECG試験における複合型ラテン方格の実証研究
 第2 期医薬安全性研究会安全性薬理グループ
対数用量で設定された実験の回帰分析での対照群の扱い
-「毒性・薬効データの統計解析」の次のステップ- 半田 淳(日本化薬)

また,同日10:00~12:00には,以下のテーマで基礎セミナーが開催されました.
★じっくり勉強すれば身につく統計入門
 ダミー変数の基礎 伏見 啓(一般財団法人日本食品分析センター)
非線形回帰を用いた逆推定の基礎 中西展大(田辺三菱製薬株式会社)

第18回定例会は,31名の参加(内,会員20名)の下,活発な討議が行われまし
た.

 最初テーマは,分析などの分野でしばしば発生する定量下限未満(BLQ:Below
the Limit of Quantitation)のデータを含む要約統計量と各種の統計解析に
ついてです.便宜的に,BLQを定量下限値(LLOQ:Lowr Limit of Quantitation)
や0 あるいはLLOQの1/2 と見なして解析する方法がとられますが,それぞれに
バイアスが発生することが知られています.環境関係のデータ解析では,BLQを
生存時間解析における左側打ち切りとして扱う方法が提案されており,SASだけ
でなく,JMPやRでも簡単に解析できます.この方法による平均や標準偏差の
推定を,実データを元に全データのうち17%打ち切りが発生した状態を設定し
検討したところ,BLQを1/2やLOQと見なしたり,除外した場合に比べて,
全データから算出された値により近い結果が得られることが示されました.
実際の解析ではBLQの発生は限局的であり,評価に影響するような状況は少ない
でしょうが,BLQが多い場合にはこの方法を検討してみる価値があると考えら
れます.なお,この方法はExcelでもソルバーを使って実施可能であり,その
手順についても解説されました.
 第2のテ-マは,テレメトリーECG試験における複合型ラテン方格の実証研究に
ついてです.安全性薬理研究会との共同研究中のテレメトリー試験の解析に
ついては,すでに4回発表されていますが, 4用量4期Williams型ラテン方格
クロスオーバーデザインをベースとした試験デザインやデータクリーニング
などに関する検討でした.今回は4用量4期Williams型ラテン方格クロス
オーバーの後に,溶媒と陽性対照薬を2剤2期クロスオーバーで追加した複合型
ラテン方格を用いた場合の解析上のメリットについて検討した結果が報告され
ました.動物を変量効果とし,投与前データを共変量として,投与後0-4時間の
平均値を解析した結果,4×4ラテン方格のみに比べて,複合型ラテン方格では
溶媒群の標準誤差が顕著に小さくなりました.溶媒群と各投与群間差は変わり
ませんが,差の標準誤差が小さくなることで有意になりやすくなることが確認
されました.これは,2つのクロスオーバーに溶媒が存在することで,情報が
活用されるためと考えられます.このように同一動物を複数試験で繰り返し
使用されることが多いテレメトリー試験では,複合型ラテン方格の活用が期待
されます.
 最後のテーマの対数用量で設定された実験の回帰分析での対照群の扱いに
ついてです.「毒性・薬効データの統計解析(通称ピンク本)」では,用量を
等比で設定し対数変換して直線回帰分析する場合,対照群の用量を0ではなく
ある適当に小さい値にする事が多いとしており,事例では最低用量の半分にして
いました.ピンク本では,用量反応間の傾きの有意性に着目しているため,
この方法でも評価に影響することは少ないと思われます.しかし,無処置群や
複数の対照群がある場合や複数薬剤の効力比の推定など回帰直線の傾きを活用
する場合には恣意性が入るなど,問題があります.また,ピンク本の事例は
毒性試験を想定しており,最低用量は無毒性量を想定し,用量反応性を確認
するために用量設定することから,用量反応直線では対照群は最低用量の近く
に存在する事が予想されます.このような場合に,ExcelやJMPを用いて,
無処置群,溶媒対照群の用量をモデルのパラメータとして設定し,回帰直線の
傾きと切片と同時に推定し,全データで適合する用量反応直性を求める方法が
紹介されました.この方法を使えば,用量の情報が利用されていない対照群の
群間比較と異なり,回帰直線からBenchmark Doseを推定するなど,活用範囲が
広がることが期待されます.また,0以下のデータを対数変換する場合に,
最小値でゲタを履かせる方法についても解説されました.

関連セミナーの「じっくり勉強すれば身につく統計入門」には,29名の参加
(内会員16名)を頂きました.定例会の発表と関連してダミー変数と非線形
回帰を用いた逆推定の基礎について2人の演者から解説が行われました.なお,
使用したスライドにつきましては過去の発表も含めサイエンティスト社の
ホームページから入手可能ですので,理解を深めるために活用ください.

関連セミナー 資料

また,定例会後には別会場で懇親会が開催され,今回のテーマを話題に活発な
交流を図る事ができました.定例会では聞けなかった疑問の解決も出来るかも
しれませんので是非ふるって参加していただければと思っております.

今後も,更に魅力ある企画を準備してゆきますので,実務で統計に関する問題に
直面していたり,疑問をもっておられる方々の定例会への参加を期待しており
ます.

なお,今回の定例会の内容につきましては,会員の方は会員ページのアーカイ
ブスの事前公開資料で確認することができます.

また,発表時の討議などのホームページで公開しており,第17回定例会以降の
分も,ダウンロードできるように作業を進めております.

(2016/07/04更新)

第2期医薬安全性研究会 第16回定例会資料の公開のご案内new
 定例会での発表内容につきましては,公開資料を作成し,ホームページにてダウンロード
できるようすることをお約束しておりました.このたび,第16回定例会分につきまして,
以下のとおり公開いたしましたので,ご自由にダウンロードください.

ダウンロード先:第2期医薬安全性研究会ホームページ
 -アーカイブス
  -医薬安全研定例会資料 定例会資料公開ページ
   発表単位でPDFファイルとして登録

内容:一般的な学術文献スタイルに合わせて,表紙に表題,発表者,要約,
キーワード,目次を入れました.
本文は,発表スライドに発表者の解説文を加え,参考資料を追加してあります.

 単なるパワーポイントスライドでは十分に理解できない点について,発表者と
編集担当者で詳細に検討して作成しておりますので,定例会に参加できなかった
方々にとっても理解しやすい資料になっていると思います.
 ご興味をもたれた方だけでなく,会社や研究機関などで仲間とともに勉強する際の
資料としてもご活用いただければ幸いです.

(2016/07/04更新)

2016年度 第2期医薬安全性研究会 定例会の予定
2016年度に開催を予定している,第19回定例会は,以下の日程となります。

第19回定例会:2016年11月12日(土)

会場は,森戸記念館の予定です。

(2016/06/23更新)