第2期医薬安全性研究会

Japanese Society for Biopharmaceutical Statistics - Since 1979 (1st 1979~2007, 2nd 2007~)

第2期医薬安全性研究会について

本研究会は、医薬品や医療機器の開発に関する様々なデータの解析にまつわる問題について、インターネットを活用し、統計の専門家と現場の実務家がそれぞれの立場から考えるところを忌憚無く討議しあい、現場に即した解決策を確立すると共に、その結果をフィードバックすることを目的としております。

活動はテーマ別のグループを立ち上げ、その中に具体的な問題についてのワーキングチームを作って、頭を突き合わせて討議していきます。

成果は、定例会で発表して様々な方のご批判を仰ぎ、更には関係する学会誌などに報告すると共に、セミナーや勉強会を開催し、医療関係者にフィードバックしていくことを計画しております。

医薬品等開発の現場で、統計に関する問題を抱えておられる実務家の方、具体的なデータと研究テーマを模索されている統計研究者の方、今までの経験を若手に伝えたいと考えておられる専門家の方、皆様のご参加をお待ち致しております。

会員サービス:会員は以下のサービスを受ける事ができます

定例会資料事前入手、会員向けニュースレター配信、グループメーリングリストへの参加、グループ活動資料の共有、総会資料・会員一覧・決算予算の閲覧、新規テーマの提案とグループの立ち上げ


会員数:  一般会員 60 、 特別会員 1 、 賛助会員(法人) 1 、     計 62      (2022年1月17日 現在)

WHAT'S NEW //

  • 2021年12月16日 「メールマガジン(2021年12月16日)」を発行しました。
  • 2021年11月30日 「メールマガジン(2021年11月30日)」を発行しました。
  • 2021年11月04日 「メールマガジン(2021年11月4日)」を発行しました。
  • 2021年10月06日 「メールマガジン(2021年10月6日)」を発行しました。
  • 2020年12月03日 「メールマガジン(2020年12月3日)」を発行しました。
*ニュースレターは会員への連絡メールです。

TOPICS //

第2期医薬安全性研究会 第15回総会及び第27回定例会のご報告new
■第2期医薬安全性研究会 第15回総会及び第27回定例会のご報告

【アジェンダ】
日時:2021年12月04日(土)13:00-17:20
場所:ZoomによるWEB会議

13:00-13:30
第15回総会 役員改選 2020年度事業及び決算報告,2021年度事業計画及び予算承認
13:30-17:30
第27回定例会
1. 回帰分析における様々な推定値の信頼区間を計算する-行列計算を使った解析入門-
1)多因子実験の場合の信頼区間を求めるには      福島 慎二(タクミ IT)
 2)非線形回帰の場合にどのようにして求めているのか  半田 淳(BioStat 研究所)
2.変量効果を含むシグモイド型用量反応曲線におけるEC50の推定
                            山田 雅之(キッセイ薬品)
3. 不等分散や例数の不均衡等が実質有意水準に与える影響の視覚的評価
 -小標本Dunnett型対比の場合-             斎藤 和宏(タクミ IT)                 

第27回定例会は,22名の参加(内,会員14名)の下,活発な討議が行われました.

はじめのテーマ「回帰分析における様々な推定値の信頼区間を計算する-行列計算を
使った解析入門-」は,第26回定例会では共分散分析を発展させるという視点で行列計算を
用いた解析について取り上げました.今回は,多因子実験のような重回帰やシグモイド曲線
などの非線形回帰について,パラメータの推定値及び標準誤差や,任意の説明変数に対する
目的変数の予測値の信頼区間がデザイン行列と行列関数を使ってどのように算出されるのか,
Excel®とJMP®を使って解説されました.
最初に「多因子実験の場合の信頼区間を求めるには」では,デザイン行列を用いた計算手順の
チュートリアルが行われました.ついで,単純な直線回帰モデルを例に正規方程式と行列計算に
よる解析の原理とExcelの分析ツール及び行列関数を用いてパラメータの共分散行列を作成し,
誤差分散を利用してパラメータの推定値・標準誤差および予測値の信頼区間を求める手順が
解説されました.最後に多因子実験への拡張について,「医薬品開発のための統計解析
(グリーン本)第2部」の3因子実験を事例に実際の解析手順が示されました.
次の「非線形回帰の場合にどのようにして求めているのか」は,非線形回帰ではパラメータが
互いに独立でないため,その推定値は線形回帰のように正規方程式で解析的に算出できません.
そこで推定値はGauss-Newton 法などを使った繰り返し演算で近似的に求め,標準誤差は
モデル式を各パラメータで偏微分した微分係数行列をデザイン行列として線形回帰と同じく
行列計算で求めることができると説明されました.内臓痛試験の論文(⽇薬理誌,132,199,2008)を
事例に,4パラメータロジスティックモデルについて微分係数行列を求め,Excelの行列関数を
用いてパラメータの推定値と標準誤差および予測値の95%信頼区間を算出し,JMPの計算式と
比較した結果,JMPでも行列計算を採用していることが明らかにされました.⾮線形回帰でも,
Excelの⾏列計算でJMPと同様にパラメータの推定値と標準誤差が計算でき,特定の説明変数の
値に対する応答変数の予測値と信頼区間も求められることが示されました.

2つ目のテーマの「変量効果を含むシグモイド型用量反応曲線におけるEC50の推定」では,
定例会でしばしば取り上げられているシグモイド型用量反応を示す試験系で広く使用されて
いる実験データに対して,変量効果を含むモデルを適用した論文と追加解析の結果が報告され
ました.この分野ではサンプルごとにパラメータを推定し,母集団パラメータを推定する
2 段階法(two-stage method : STS法)が広く用いられていますが、推定精度が悪くなると
いう指摘があり,母集団薬物動態解析等で提案されている個体間差を考慮した非線形混合効果
モデルの効果が検討されました.はじめに変量効果を理解するためシンプルな線形回帰に
変量効果を設定した事例を用いて解説されました.続いて,シグモイド型用量反応を
4パラメータロジスティクスモデルで示し、このモデルを用いたシミュレーションと実データに
よる検討した結果, EC50の推定精度はEC50に個体間差が大きい場合にはSTS法及び上限のみに
変量効果を設定したモデルよりも,EC50のみあるいはEC50と上限に変量効果を設定したモデル
の方が良く,また変量効果を複数設定しても推定精度の向上は少なく,収束しない可能性が向上
するため、個体間差が想定されるパラメータに絞って変量効果を設定することが示されました.
変量効果の設定にあたって,個体間差が想定されるパラメータを中心に幾つか解析モデルを選び,
恣意性は入らないよう事前に決めたAIC などで解析モデルを選択する方法や,薬剤間の比較が
可能になるように,解析モデルを事前に 1つに決めて同じモデルを使用するという2つのシナリオが
提案されました.変量効果を設定する母集団パラメータの選択や推定に必要な初期値の設定などに
ついて研究者と統計担当者との連携が必要であると総括されました.

最後のテーマ「不等分散や例数の不均衡等が実質有意水準および検出力に与える影響の視覚的
評価 - 小標本 Dunnett型対比の場合 -」では,第26回定例会での2群間比較の検討を踏まえて,
連続尺度データのDunnett型比較においてパラメトリック及びノンパラメトリック解析の帰無
仮説の下での P 値に不等分散や例数比がどのような影響を与えるのか,分散比別にどの例数比の
ときに検出力が高くなるのか,また分散比別にどの手法の検出力が高くなるのかをSAS を使って
シミュレーションで検討した結果が,ヒートマップおよび折れ線グラフで視覚的に提示されました.
不等分散の場合についてはSteel検定【略称:S】も実質有意水準が保てず,検出力はDunnett検定
【略称:D】に劣るため,正規分布する連続尺度データでは不等分散のみを理由にした Steel検定は
あまり推奨できず,各群の例数が等しくてもDやSで実質有意水準が名目有意水準から乖離していた
ため,不等分散を考慮したDunnett型多重比較(不等分散考慮)【略称:HD】かDunnett T3法
(Dunnett型対比)【略称:T3】が適していることが示されました.例数比については,検討した
4群の場合,√3:1:1:1のときに分散比に関わらず概ね高い検出力が示され,パラメトリック検定では
多くのケースでT3では保守的に保たれたが,例数比が1:1:1:1,対照群の分散がそれほど小さくない
場合は HDの方が検出力を確保できました。ノンパラメトリック検定では用量反応が単調増加
(シミュレーション条件)の場合,低用量 vs 対照群の場合は概ねSの,高用量 vs 対照群の場合は
概ねジョイントランキング法(J)の,Any Contrast Powerでは概ねJの検出力がそれぞれ高いことが
示されました.いずれも先行研究で指摘されていた注意点が視覚的に確認されました.

定例会に先立って開催された第15回総会におきまして,会長および監査の改選,2020年度決算書と
活動についての報告と監査結果が公表され,2021年度予算書および事業計画についての説明と承認が
行われました.なお,総会及び決算などの資料につきましては会員ページ内のアーカイブスにて公開
されておりますので,ご確認ください.また,定例会後には引き続きZoomでの懇親会が開催され,
今回のテーマを話題に活発な交流を図る事ができました.懇親会では定例会で聞けなかった疑問も
気軽に質問できますので是非ふるって参加していただければと思っております.

今後も,更に魅力ある企画を準備していきますので,実務で統計に関する問題に直面しておられたり,
疑問をもっておられる方々の定例会への参加を期待しております.

また,過去の定例会の発表および討議内容などをホームページで公開しており,未公開の分も,
ダウンロードできるように作業を進めております.


(2021/12/16更新)

第2期医薬安全性研究会 第26回定例会資料の公開のご案内new
定例会での発表内容につきましては,公開資料を作成し,ホームページにて
ダウンロードできるようすることをお約束しておりました.
新たに第26回定例会分につきまして,以下のとおり公開いたしましたので,
お知らせいたします.
ダウンロードは自由ですので,ご活用ください.

ダウンロード先:第2期医薬安全性研究会ホームページ
 -アーカイブス
  -医薬安全研定例会資料

   発表単位でPDFファイルとして登録

内容:一般的な学術文献スタイルに合わせて,表紙に表題,発表者,要約,
キーワード,目次を入れました.
本文は,発表スライドに発表者の解説文を加え,参考資料を追加してあります.

単なるパワーポイントスライドでは十分に理解できない点について,発表者と
編集担当者で詳細に検討して作成しておりますので,定例会に参加できなかった
方々にとっても理解しやすい資料になっていると思います.
ご興味をもたれた方だけでなく,会社や研究機関などで仲間とともに勉強する
際の資料としてもご活用いただければ幸いです.
なお,本資料の著作権は本研究会が保有しております.

ポリシー

(2021/12/16更新)

問い合わせ先メールアドレスの変更についてnew
第2期医薬安全性研究会への問い合わせにつきまて,近年Amazonや楽天,あるいは
金融機関等の名を語ったスパムメールが途切れません.
抜本的な対応として,この度アドレスを変更いたしました.
今後は,新たなメールアドレスのご使用をお願いします.

なお,これまでのアドレスに付きましても,6/14(月)までは対応いたします.
(2021/05/12更新)

第6回定例会 マスクのEBMに関する資料公開のご案内
2010年に行われた第6回定例会で,「マスク着用にインフルエンザ予防のエビデンスは
あるか? -EBM による検討-」という演題でドラマが開催されました。
昨今のCOVID-19の関係で,このドラマのもととなった千葉科学大学の瀧澤氏の論文が
Internetで話題となっております。
本ドラマのシナリオを緊急公開することといたしましたので,お知らせいたします。

ダウンロードは自由ですので,ご活用ください.

ダウンロード先:第2期医薬安全性研究会ホームページ
 -アーカイブス
  -医薬安全研定例会資料(https://biostat.jp/archive_teireikai_2.php)
   発表単位でPDFファイルとして登録

内容:一般的な学術文献スタイルに合わせて,表紙に表題,発表者,要約,
キーワード,目次を入れました.
本文は,発表スライドに発表者の解説文を加え,参考資料を追加してあります.

単なるパワーポイントスライドでは十分に理解できない点について,発表者と
編集担当者で詳細に検討して作成しておりますので,定例会に参加できなかった
方々にとっても理解しやすい資料になっていると思います.
ご興味をもたれた方だけでなく,会社や研究機関などで仲間とともに勉強する
際の資料としてもご活用いただければ幸いです.
なお,本資料の著作権は本研究会が保有しております
(https://biostat.jp/copyright.php).
(2021/05/12更新)

関連セミナー 資料公開先の変更について
定例会の午前中に開催しております,基礎セミナー 「じっくり勉強すれば身につく統計入門」の
資料公開先が変更されております。

以下のURLから資料を入手可能です。

関連セミナー資料

(2020/04/14更新)